Olive Girl






『やっぱ驚くよな。』


苦笑いで海斗くんが言った。




「あっ、うん。ごめん。」




『いいよ。俺も最初は驚いたからな。』




「どこで知り合ったの?」








あたしが聞くと、海斗くんは嬉しそうに答えた。






『去年の冬に知り合ったんだけどな。雨の中で傘もささずに写真を撮ってて。すげぇ楽しそうに笑ってて一目惚れして声かけた。』



海斗くんはその時を思い出しながら、ゆっくり話してくれた。




『そんで俺声かけたけど相手にされなくてへこんでたら、やっと気付いたらしくて紙に「こんにちは!私は美雨です!」って書いてくれて。俺も紙に自己紹介を書いて、筆談で色々話したんだ。』




「美雨ちゃんは写真を撮ることが好きなの?」




『あぁ。自分には音は聞こえないけど、その分見える世界は広いからそれを写真に撮りたいって。』




「なんか…素敵な子だね。あたし美雨ちゃんに会ってみたいな♪」




『俺も!!』


『俺も。海斗、見る目あるな。』





あたし達は海斗くんから美雨ちゃんの話を聞いて、美雨ちゃんに会いたくなった。







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