廃頽前夜の僕等の距離。
一躍一夜
あの夜、君は僕に言った


「わたしって最低でしょ」って。










僕は17歳の高校2年生。
毎日家でパソコンの相手をしている



でも学校の成績は学年トップで


友達からは天才と言われていた


特に勉強はしていないんだけど…



めんどくさいからさ。






『君、大丈夫?』

廊下を歩いていると
ある女子に言われた


別のクラスの女子。





「なにそれ、どういうこと?(笑)」

『いや、大丈夫ならいいんだけど』

「ちょっと待ってよ」

『なに』

「僕、なにか変?」

「…なんかつまんなさそうな顔してるなーって」

『まぁ確かに楽しくないけど』

「だよね」

『君は?』

「ううん。楽しくないよ。」

『僕と同じだね』

「うん」




なんだこいつ。表情が冷たい。



『君の名前は?』

「秘密」

『なにそれ(笑)』

「じゃあまたね」

『えっ、ちょ』


授業の合図が鳴るとその子は走ってクラスに入った



なぜか気になる。…あの子。






翌日その子には会えなかった

クラスがわからないし、名前もわからないし、何もわからないから

あの時、あの子はマスクをしていたから顔もわからない



(また会えるかな)

そんな小さな願い。





1ヶ月経っても会えない

半年経っても会えない










とうとうあの日から一年が経ってしまった








努力だけじゃ手に入れられないものってあるのかもしれない



人の縁とか、人間関係。

そういうものが努力を支えてくれている。今の環境は本当にありがたい。









『晩御飯何にする?』




「カレー」






『わかった!』
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