天使な悪魔〜二面性を持つ女と闘う男の物語〜
「前まではあんたの彼女いびんの好きだったんだけど…」


はあっ?!何この女!!
なんでんなこと今サラッと言う?!

ってか弟の彼女イビるの好きって
どんだけSなんだよぉ!!


オレが心の中で叫んでいるとは知らず、
姉ちゃんは続ける。

「でもあの子はそれ以上だな。
絶対裏があるから!!
それだけは覚えときな!」

やっぱり意味がわからない。

凛は誰がどう見ても
清楚なおしとやか系の女の子だ。
裏があるとは思えない。

「あ、あと姉ちゃんは悠介の味方だから。
なんかあったら相談すんだよ?」

そう言い残して自室へ戻った。
とは言ってもオレの部屋の隣なんだけど。


ってか味方って何?


お盆の上に紅茶とクッキーを乗せて階段をのぼる。
家の階段は若干カーブがかかっている。
下から上の階を見ることは出来ない。

階段をのぼりきると
廊下があり、
その廊下を挟んで
右側が姉ちゃん、
左側がオレの部屋と、向かい合わせになっていて
突き当たりは物置だ。


オレの部屋に入ると、
凛がちょこんと座っていた。

テーブルの上に紅茶とクッキーを置くと

「あ〜っキャラメルティーだ!」

凛がいそいそとやって来た。


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