天使な悪魔〜二面性を持つ女と闘う男の物語〜
美味しそうに紅茶を飲んでいる凛。
その横に座ったオレは、
妙にソワソワしていた。

昼間、亮太に言われたことが頭をよぎる──。


「付き合って1ヶ月でキスもまだ?!」


そう…、
オレと凛は付き合って1ヶ月になったが、
デートはするものの
キスとか恋人っぽいことはしたことがなかった。


「はわ〜…珍しいじゃん
どしたの?」


亮太は全部知っている。

姉ちゃんのせいで7回もフラれたこと
その度にオレのタイプが変わること…


「珍しいって何?」

怪訝そうな顔をして聞いてみると、
悪びれずに答えた。

「オマエどんなタイプの女でも
最長2週間でキスまでもってくだろ」


なんちゅーことを言い出すんだ
このバカ…


「オレが女ったらしみたいな言い方すんな」

「や、オマエは女ったらしだぞ」

「オマエにだけは言われたくねぇよ」

といったやり取りの最中も、
オレは実にその通りだと思っていた。

あ、女ったらしだなあとか思ったわけじゃねぇぞ!!


なんて言うか…
凛って…
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