天使な悪魔〜二面性を持つ女と闘う男の物語〜
「襲いにくい?」

「そんなカンジ。…あ」


亮太に図星を突かれ、
ポロリと答えてしまった。

「キャー!ケダモノー!!」

亮太は自分の肩を抱いて
オレから三歩離れた。

「いやっ、だからあ〜
違うって…なんつーか…」

オレは頭を掻いた。
ホントに国語ダメだわ…


「わかってるわかってる♪
なんとなく今までの女の子と違うんだろ?
凛ちゃんて」

「そーゆーこと」

やっぱ付き合い長いだけあって
オレの国語力の無さまで
わかってくれてるようだ。


「ま、とにかくさ」

離れた亮太は
ぴょんっと一歩で戻ってくると
オレの肩をポンポン叩きながら言った。

「今日が勝負だっ!
二人っきりの部屋だと
どーしてもそーゆー雰囲気になっちゃうもんだから!
あとはノリと勢いと
オマエの豊富な経験で乗り切れ!!」

「おう。…てかオレ経験豊富じゃねぇし」






とは言ったものの…


やっぱ無理だわ。

姉ちゃんも意味わかんねぇこと言うしさあ…

「…くんっ…悠くんってばあ」

「へっ?」
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