天使な悪魔〜二面性を持つ女と闘う男の物語〜
「凛?」

「もぉやだあ…」

オレの腕の中の凛は、
涙目だった。

さっきのツンツンした雰囲気はない。
どうやら戻ったようだ。

「ゆー…くん…
ゴメッ…」

ついには泣き出した。

「泣くなって…」

一度流れた涙のせいで
とめどなく流れ始めた。

凛はオレの胸にうずくまるようにして
しばらく泣いていた。



「落ち着いた?」



< 25 / 110 >

この作品をシェア

pagetop