天使な悪魔〜二面性を持つ女と闘う男の物語〜
ズキズキ痛む背中をさすりながら
話をもとに戻した。

「じゃ解決法もないわけだ…」

「……」

凛が黙り込んだ。

あ゙!!
今のドロップキック見て
姉ちゃんに恐怖をおぼえちゃった?!

「悠くん…」

「な、何?」

ドキドキして噛んでしまった。

「あたしと別れたい?」

予想してなかった言葉に、
一瞬頭が真っ白になった。

「へ?なんで?」

「だってキスする度に豹変しちゃうんだよ?」

また涙目になる凛。

「……別れないよ?」

凛が驚いた。

「え…?なんでッ?!」

「なんでって…
オレ凛が好きだもん。
今の凛も小悪魔っぽい凛も
全部凛なんだし」

「悠くん…」

凛の目に溜まった涙を
拭ってやった。

「それに…」


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