天使な悪魔〜二面性を持つ女と闘う男の物語〜
「……」

ムカツクけど何も言い返せないオレ。

「かっわい〜」

そう言って
オレのネクタイから手を離す。

「うるさいっ」

我ながら悔しい。
凛に言われるのは嬉しいのだが
この口調で言われると、
なんとも悔しい。

「いっこ分かったことがあるの。
切り替わるポイントはキスだけじゃない」

「は?」

「くしゃみしたら変わったんだけど」


3分ほど前、
凛は教室でくしゃみをしたらしい。
すると、どーゆー訳かいれかわったという。


「変わったんだけどって…
二面性になってからくしゃみすんの初めてじゃないだろ?」

「今までこんなこと無かったもん。」

凛の顔も不思議そうなとこを見ると、
冗談ではないらしい。

「意味わかんねぇな、マジで…
とりあえずどうする?
あと二時間そっちでいく?
それとも変わる?」

「変わる!授業なんて受けたくない!」

凛は頭がいい。
多分授業中は全部白い方なんだろう。

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