天使な悪魔〜二面性を持つ女と闘う男の物語〜
「でさ、一番聞きたいことあんだけど」

亮太は持参した氷のうを頭に乗っけて言った。

ってかなんで氷のう??
熱冷まシート的なものなかったの??

という疑問はおいといて。


「何?」

「そんときの凛ちゃんの反応は?」


「……」


今回のキス事件で一番被害にあったのは、
多分凛だ。

そうなると、
凛の反応でオレたちの今後の関係性が決まる
と言っても過言ではない。


「…無反応」

「へ?」

亮太はガクンとなって、
頬杖がはずれた。

「なんで?!
佳奈をビンタしたとか
オマエを問いつめたとか…」

「一切無し」

そう。まさに無反応だった。

「じゃあ…学校に来るまでの道のりは…」

「無言」


凛と付き合って初めての無言登校。


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