天使な悪魔〜二面性を持つ女と闘う男の物語〜
オレは、凛の無反応の理由が嫉妬だと知って、
知らず知らずのうちに
ニヤけていた。


ふと姉ちゃんを見ると、
そんなオレを見透かしたようにフッと笑って、
ケーキを小皿に分け
自室に戻っていった。



「ね?どしたの?」



「別になんでもねぇよ」




ピーンポーン…



インターホンがなった。


オレが立ち上がると、


「待って。あたしが出るから」


佳奈が立ち上がり、
スタスタと玄関へ向かった。



は?なんで?



意味の分からないオレは、
ただただ呆然としていた。




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