天使な悪魔〜二面性を持つ女と闘う男の物語〜
凛はうつむき、黙り込んだ。


亮太は考えに考え、ある結論に達した。



「こりゃ悠介のワガママだ」


「ワガママ?」


亮太は一人納得し、なんども頷いていた。



「アイツは凛ちゃんも佳奈も好きなんだよ。
あ、もちろん好きの意味は違うよ?!

幼なじみとして、自分に思いを寄せてくれている人として、
佳奈は悠介の大切な人だからなあ…」



「たとえ…悠くんのワガママだったとしても…
佳奈ちゃんが傷つかない代わりにあたしがおいてけぼりにされるのって…

結局はあたしより佳奈ちゃんが大切ってことでしょ?!」



「それは違うよ、凛ちゃん」




< 91 / 110 >

この作品をシェア

pagetop