追憶の彼方に
✩✩結城の言い分
結城課長は、
「始めに言っておくが、
俺は、一華に惚れている。
あいつに、交際も申し込んでる、
まぁ、まだ返事はもらってないが。
一華から、高校時代に付き合っている
男が忘れられないと聞いた。
その男が、
結婚して子供までいることを、
その男の親に聞いた。と
その日、一華が泣き崩れていたのを
俺が、拾って俺の家に連れて帰った。
むろん、何もないがな。
あの時、無理矢理でも抱いていたら
一華が、今悩む事は
なかったのかも知れないな。
妻帯者とか、止めろ!!
不倫をするのか!!
と、何度も言った。
その男が、お前だと知ったのは、
四人で食事をした日だ。
俺は体調が悪いと帰った
一華が気になり、
一華のマンションに行ったら、
お前がいた。
一華との会話も聞こえた。
俺が、お前らを会わせたし
一華の傷をえぐってしまった
と、思っている。
その数日後
退社しようと外にでると
一華が、女と話していた。
気になり、二人をつけたら
カフェに入って行った。
俺は、一華が気づかない位置に
座り話を聞いていた。
その女は、お前の妻だと名乗り
一華に、やけ没栗にならないように
忠告していた。
お前らの今が、
わかっている風ではなかったし、
一華も反発していたから
俺は、お前に頼まれて
うちの会社の調査しているのか
と、脅してやったら
逃げるようにして去ったよ。
どうせ一華は、
お前には言わないだろ。
お前が、この仕事を頑張っているのを
知っているから。
俺だって、お前が一生懸命やって
くれてるのは、わかっている。
ただ、お前が、自分で動きもせずに
守られているのは納得いかない。
なんなんだ、お前?
一華を縛り、愛人にでもするつもりか?
子供の未来を考えてるのか?
俺は、お前が何をしたいのか
わからん。」
と、言った。