追憶の彼方に
9章  歓喜

✩✩離婚


翌朝、市役所に行き
離婚は受理された。

陽向も俺から除籍して
紗良につくようにした。

紗良が再婚しても、
手続きが簡単なように。

出社前‥‥一華に電話した。
「波瑠、おはよう。」
「一華、おはよう。」

「食事したの?」
と、朝から俺を心配する
一華が愛おしくて、
クスクスっ笑っていると。

「なに、笑ってるの?
ちゃんと、食べたか、気になったんだもん。」

「ごめん、ごめん。
一華が、可愛かったから、つい。
ちゃんと、食べたよ。
そして、市役所に離婚届け提出して
受理された。」
と、言う俺に一華は······

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

「いちかっ、一華泣かないで
俺が、側にいないときに泣かないで。
沢山、辛い思いさせて
ごめんな。

明日は、休みだから
実家に帰って、報告してくるよ。
会ってくれるか、わからないけど。
それから、住むとこを決めたり
しばらく、バタバタするかも。」
と、言う俺に
「·····うん······わかった。
きっと、おじ様も、おば様も
会ってくれるよ。
気をつけて、行ってね。」
と、言ってくれた。
「おっ、ありがとう。
じゃ、仕事、お互いに頑張ろうな。」
と、言って電話を切った。


俺は、両親にきちんと話してから
改めて、一華にプロポーズするつもりでいた。

一華に会いたかったが
今日は、一華の会社には、
行く予定はなかった。
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