追憶の彼方に
✩✩紗良サイド
紗良‥‥サイド
私は、大学の入学式のときに
菅野波瑠君に一目惚れをした。
何度も、私を見てほしくて
回りをうろついたり、告白もしたが
彼には、かなり綺麗な
彼女が、地元にいるみたいで
私なんか、まったく相手にされなかった。
それでも、諦めきれなくて、
菅野君の友達と仲良くなり
毎回、誘ってもらった。
三年になると菅野君は、地元に
あまり帰らなくなり、
彼女にあきたみたいだ。
私にもチャンスが来た！！
と、思い
私は事あるごとに、
菅野君に纏わり付いていた。
そんな中、サークルの飲み会があり、
波瑠君の友達に無理矢理頼んで
仲間にいれてもらった。
波瑠君は、珍しく
酔っ払い‥‥
私が家まで送ると、言い張り
波瑠君を連れて帰り‥‥
彼を裸にして、
自分も裸になり
彼に抱きついた。
彼は、彼女と間違ったみたいで
「一華、一華」
と、言いながら私を抱いた。
私は、そのとき避妊をさせなかった。
これで妊娠したら波瑠は、
私のものだ。
計算通りに‥‥‥
‥‥‥私は妊娠した。
彼の両親は、一華さんの事を
すごく気に入っていたらしく
私を認めてくれなかった。
でも、私は、波瑠がいたら
それで良かった。
私の両親は、波瑠を気に入っていたし
波瑠は、責任をとって、
私と結婚をした。
結婚式なんか、挙げなくていい
籍を一日も早くいれたかった。
大学も、後一年だったが
大学より、波瑠が全てだった私は
大学を退学した。
