追憶の彼方に
「一華、ありがとう。
遠回りをしたけど、一華を愛している
二人で、幸せになろうな。
で、一華、左手だして」
と、言って、いちかの薬指に
指輪をはめた。
一華は、それを見つめた‥‥まま‥‥
涙を流していた。
「一華。
このまま、一華の家に挨拶に行く
さっきお母さんに会ってるから。」
と、言うと
「うん‥‥わかった。」
と、返事をする一華と
二人で一華の実家に向かった。
お母さんは、ニヤニヤしていたが
お父さんは、久しぶりの俺をみて
少しびっくりしていた。
「おじさん、ご無沙汰しています。
今日は、突然伺いまして
すみません。」
と、言うと。
「一華の見合いを潰した
そうだね。
あはは、波瑠君、大人になったな。」
と、言われて
「はい、なんとか、仕事も頑張っています。
今日は、おばさんの顔を潰すようなこと
して、すみませんでした。
ですが、一華を誰にも渡すつもり
ないので。
改めまして、一華さんを僕に下さい。」
と、頭を下げた。
一華のお父さんは
「一華は、どうなんだ。」
と、一華に訊ねる
「私も、波瑠しかいないの。
波瑠と生きていきたい。
だから、お父さん、お母さん
波瑠との結婚を認めて下さい。」
と、頭を下げて言った。