追憶の彼方に
11章 家族
✩✩プロポーズ
一華の家からの帰りに俺は、
「もう一つ、
一緒に行って欲しい場所があるんだ。」
と、一華に伝え向かうと
一華が、
「ここは?」
と、言うから
「俺達の新居。
俺は、一華と一緒に
住むところを決めないと
って言う意味で言ったのに、
誰かさん誤解するから。」
と、言うと。
一華は、慌てて‥‥‥
「だって‥わからなかったから。」
「ごめん、ごめん。
俺もちゃんと、言えば良かったんだ。
両親に報告してから、
一華にプロポーズしようと、
決めていたから。
しばらくは、ここに住んで
家族が増えたらまた考えよう。
ここなら、いちかの会社にも
俺の会社にも、近いから。
どう?」
と、訊ねると
「波瑠、ありがとう。
色々、考えてくれて。
ひとつだけ、お願いしていい?
結婚式に優里を呼んでいい?」
来てくれたら、の話しだけど‥‥
「ああ、いいよ。
俺も、結城課長を呼ぶつもり。
あの人達が、いなかったら、
今の俺達は、なかったかも
しれないからね。」
と、言って、おでこをつけて
二人で笑い会った。
「一華、愛してる。」
と、言ってキスをされ
「わたし‥‥も‥‥」
と、言いたいのに
波瑠から、深くキスをされて
言葉は、飲み込まれた。
波瑠の舌に舌を絡まれて、
吸われ······頭が真っ白に·····
「一華、抱きたい。」
「波瑠、シャワーは?」
「嫌、もう待てない、このまま」
と、新居のなにもない、
フローリングの上で、
私達は抱きあった。
一華を堪能してから
「ごめん、背中、大丈夫?
一華のマンションへ帰ろうか。」
と、言うと
「うん、大丈夫。
だけど、ここ見るたびに、思い出しそう。」
と、言うから
「思い出す暇ないくらい、
抱くから心配ないよ。」
と、言うと
「もぅ、ばか」
と、言いながら一華は
真っ赤になっていた。