追憶の彼方に

病院につくと
私の子宮口が開いていて
そのまま分娩室へ。

お義母さんは、
波瑠とお義父さんに連絡して
ママも、お父さんに連絡した。

波瑠が、慌てて、駆けつけてきて
分娩室にはいると
待っていたように
「オギャー、オギャー。」と

ほら、綺麗な男の子ですよ。
と、赤ん坊を一華の胸に抱かせてくれた

瞳は、まだはっきり見えないが
綺麗な顔をしていた。

波瑠は、
「ありがとう。
   一華、疲れただろ。」
と、おでこにキスをしてくれた。

「大丈夫だよ。
お産も軽かったから。
あっ、名前、考えてくれた?」
と、いうと
「うん。叶愛(とあ)だ。
愛する願いが叶ったから、どう?」

「菅野 叶愛君だね。
良い名前だね。
波瑠、ありがとう。」
と、いうと
「愛してるよ、一華。」
と、今度は唇にチュッとキスしてくれた。

叶愛は、新生児室にいき
両家の両親は、大騒ぎ。
可愛い、可愛いと‥‥‥

優里と結城課長も、
来てくれて喜んでくれた。


波瑠は、帰りたがらずに
看護師さんに、叱られて帰っていった。

一華が、一緒じゃないと
眠れない‥‥‥と。

私も同じだけど、
完全看護だから仕方ない。

明日朝、早く来て、
そのまま、病院から出社するみたい。
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