彼女にもう一度
あの時みたいに、ココは許してくれるだろうか。


自然と体が秘密基地の入り口へ向かう。
そこにココの笑顔がある気がして……。

入り口はだいぶ塞がってはいたがまだ体を丸めれば入れる大きさだ。


四つんばいになって、秘密基地を壊さぬようにそっと、僕は入り口をくぐる。


その瞬間……


「――えっ!?」


ふかふかの土があるはずの床が、そこにはなかった。


「うわーっ!!!」



僕はそのまままっ逆さまに落ちていった。

どこへ?

そのときはそんなこと考える余裕すらなかった。
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