彼女にもう一度
「僕は……15年先の未来から来たのかもしれない」


まさか自分が、こんなSFのような台詞を口にするとは思いもしなかった。


女の子の目がぱあっと輝く。


「未来人!?」


「……かもね」


「凄い!ようこな、幽霊とか色んなもん見えるけどな、未来人は始めてや!」


ようこ?


「……君の名前はようこって言うのかい?」


「うん、こばやしようこ、6才です」


女の子はそう元気よく言ってペコリとお辞儀をしたが、僕の頭はそんなことに構っていられないほどぐちゃぐちゃになっていた。



こばやしようこ……


小林遥子……


ココ!?



「6歳の……ココ!?」


思わず口に出してしまっていた。


「違うわ!!ようこじゃ!」


この、少しだけふてくされた女の子が、ココ!?
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