本当
「おはよ」

隣で挨拶を交わす雄太と蜷。

((あれ?この2人))

俺がそう思ったのに気付いて雄太が

「来い」

と俺を引いて教室を出た。
黙り早足で雄太にただひたすらついて行く。

「何」

雄太の足が止まったのは人通りのとても少ない廊下。
聞いても雄太はずっと黙っていた。
何かをしばらく考えてから重たい口を開いた。
思ってもいなかった言葉に体が硬直。
< 39 / 58 >

この作品をシェア

pagetop