流星の光
今さっきの出来事を思い出す。
思うがままに身体を触られ、抵抗するとそこら辺のものを投げて、煙草を押しつけて。
触られた感覚がまだ残ってる。
気持ち悪い。
『抵抗したら、分かってんだろうな。』
頭にへばりつく汚い声。
自然と涙が浮かんで、こぼれていく。
「雫。」
玄関から、聞き覚えのあるお兄ちゃんの声がした。
お兄ちゃんが泣きそうな顔で、私を見る。
震える声で「大丈夫だよ。」そう言って笑った。
でも身体は正直に震えいて、それは止むことを知らない。