曇り
って言ってももう時間はないに等しい。
仕方ないから、ロビーのソファに座らせて、簡単に塾のカリキュラムとやらを説明する。
渡はあたりをきょろきょろしながら、俺の言葉通りしっかり覚えようとしている。
俺がふっと時計を見ると、渡もつられて時計をみてきて。
それに気づいた俺が視線を渡に戻すと、彼女はびっくりした顔でうつむいた。
…ちっせー
心の中で少し愛しさが芽生えたことは、このときの俺だけの秘密
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