曇り




お腹…?



というかへそだ




へそを隠していた


静かに、かたかたと震えながら




そんな渡がもうどうしても愛しくなってしまった




気づけば、へんな癖や、独特の質問の切り返し方、考えるときのしぐさ…

他の生徒のことを聞かれれば、俺はそれらのことを思い出すことができないだろう




でも渡のことを聞かれれば、俺はすらすらと答えるだろう



少ししかない授業のうちに俺はそんな風に…こいつを観察していた





そして初めて知った、その雷嫌いを…


かわいいと思ってしまった

認めてしまった





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