曇り






「は?」

思わず間抜けな声を出してしまう




「だからよ、俺な…お前が好きなのなんて見てわかるんだよ。抑える必要ねーよ。渡みわが好きなんだろ?」


頷いたら自分の気持ちを肯定してしまうようで、そして自分の気持ちを後押ししてしまうようで…怖かった




だから否定した



「あんなちっせー中学生なんかに誰が惚れるかよ!ばーか」

わざとおどけて見せても、俊治はくすりともしない




「馬鹿なのはお前だろ。後悔したら遅いってゆうだろ?
後悔するってわかっててするお前は、遅いどころじゃねーよ。馬鹿だしあほだし、のろまだ!」

きっぱり言い捨て、


「だから俺は応援してるって言ってんだよ!」






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