ふちどられたミライの中で【ケータイ小説向上の会企画作品】
「蓮、いい?ちゃんと動けないみたいだから手伝うわ。だから早く窓の外に逃げて。」



「なっ!」



「早くして!じゃないと蓮も私も死んじゃうのよ!」



歯を食いしばった。全身に力を込めて、足を動かす。


母さんの声のおかげなのか、不思議と普通に動く事が出来た。




窓の縁に手を掛けて、一気に窓から脱出。



「母さんありがとう・・・母さんのも早くっ・・・!」



「ええ。良かったわ、ちゃんと蓮が動けるようになって。」




母さんは炎を背に笑っていた。



その時、ふと嫌な予感がした。

母さんの放った言葉が何だか・・・・おかしい。




「何やってるんだよ!早くしないと巻かれちまうっ・・・・」




俺は必死に叫んだ。やっと駆けつけたらしい消防のサイレンが耳をつんざく。



「分かってる、今行くわ。すぐに焦る所は直してね。」




母さんは窓の縁に手を掛けた。



俺がその手を掴もうとした瞬間、





閃光が迸った。同時に部屋が爆破。

俺は物凄い爆風に吹っ飛ばされて硬い地面の上で再び気を失った。
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