ふちどられたミライの中で【ケータイ小説向上の会企画作品】
「食べ終わりましたし・・・・」
「話すか。」
二人で顔を見合わせて、どこか苦ったらしい笑顔を浮かべた。
それはたぶん、これから話す事がどうしようも無い位に重いからなんだろう。そしてそれを互いがひしと感じているからなんだろう。
「過去の夢を見たって・・・言ったよな?真っ白な世界で俺は目覚たんだ。けれど、進んでも進んでも真っ白で・・・・・」
俺は全てを語り始めた。
思い出したくない、どころか鮮明に思い出すことの出来なくなっていた過去を、俺は今他人に話している。
それも。
この他人とは昨日出会ったばっかりだ。
普通の人だってためらうような話を、
他人に絶望したような奴が
平気で偽りも無く話している。
何なのだろう。
俺は・・・・・
「そうして吹っ飛ばされて、そこで映像は途切れた。今度は真っ赤な世界で目覚めて血塗られてゆく母さんの笑顔を見るんだ。
俺がいくら拭き取っても駄目だった。どんなに助けようとしても・・・・駄目だった。
俺は無力で、
大切な人の人生を奪った。
そんな俺はもう他人に必要とされない
同情みたいなのを向ける奴らなんて大嫌いだ。だから雑踏もその上なく嫌いなんだ・・・・」
「話すか。」
二人で顔を見合わせて、どこか苦ったらしい笑顔を浮かべた。
それはたぶん、これから話す事がどうしようも無い位に重いからなんだろう。そしてそれを互いがひしと感じているからなんだろう。
「過去の夢を見たって・・・言ったよな?真っ白な世界で俺は目覚たんだ。けれど、進んでも進んでも真っ白で・・・・・」
俺は全てを語り始めた。
思い出したくない、どころか鮮明に思い出すことの出来なくなっていた過去を、俺は今他人に話している。
それも。
この他人とは昨日出会ったばっかりだ。
普通の人だってためらうような話を、
他人に絶望したような奴が
平気で偽りも無く話している。
何なのだろう。
俺は・・・・・
「そうして吹っ飛ばされて、そこで映像は途切れた。今度は真っ赤な世界で目覚めて血塗られてゆく母さんの笑顔を見るんだ。
俺がいくら拭き取っても駄目だった。どんなに助けようとしても・・・・駄目だった。
俺は無力で、
大切な人の人生を奪った。
そんな俺はもう他人に必要とされない
同情みたいなのを向ける奴らなんて大嫌いだ。だから雑踏もその上なく嫌いなんだ・・・・」