ふちどられたミライの中で【ケータイ小説向上の会企画作品】
ツウ―・・・・ポタッ
顔の側面を撫でるように伝っていた汗が地面に垂れた。落ちた雫の行方を何となく目で追う。
雫は地面と同化した瞬間に高いヒールによって踏まれ、さらにその後を小さな黄色いクツに踏まれ、瞬きしたあとにはよく分からなくなっていた。
家を出て(正確には出された、だが)どれ程の時間が経過しただろうか。時計は持ってない。携帯も電源を切ったまま部屋に放置してきた。
俺に時刻を教えてくれるものは生憎身の回りに無い。
だが、結構な時間が経ったと思う。涼しいと感じられた空気がどこへやら。ムシムシとした気持ち悪い空気が汗を流さているからだ。
そろそろ人ごみの中を歩くのが苦痛になってきた。
俺はとりあえず建物の近くを目指した。途中何度か人にぶつかるが、絡まれないから特に気にもしない。いちいち気にしている方が神経に優しくない、気がする。
「わっ・・とっ・・・。」
急に目の前から俺の行く手を阻むように横に流れていた人々が消える。ぶつかるものが無くなったので思わずバランスを崩していた。
後ろを振り返れば相変らず人が流れている。
こんな中を歩いていたのかと思うと疲れによる溜息が出た。そして、視線を目の前に向ける。
現れたのはさびれたラーメン屋。
顔の側面を撫でるように伝っていた汗が地面に垂れた。落ちた雫の行方を何となく目で追う。
雫は地面と同化した瞬間に高いヒールによって踏まれ、さらにその後を小さな黄色いクツに踏まれ、瞬きしたあとにはよく分からなくなっていた。
家を出て(正確には出された、だが)どれ程の時間が経過しただろうか。時計は持ってない。携帯も電源を切ったまま部屋に放置してきた。
俺に時刻を教えてくれるものは生憎身の回りに無い。
だが、結構な時間が経ったと思う。涼しいと感じられた空気がどこへやら。ムシムシとした気持ち悪い空気が汗を流さているからだ。
そろそろ人ごみの中を歩くのが苦痛になってきた。
俺はとりあえず建物の近くを目指した。途中何度か人にぶつかるが、絡まれないから特に気にもしない。いちいち気にしている方が神経に優しくない、気がする。
「わっ・・とっ・・・。」
急に目の前から俺の行く手を阻むように横に流れていた人々が消える。ぶつかるものが無くなったので思わずバランスを崩していた。
後ろを振り返れば相変らず人が流れている。
こんな中を歩いていたのかと思うと疲れによる溜息が出た。そして、視線を目の前に向ける。
現れたのはさびれたラーメン屋。