ふちどられたミライの中で【ケータイ小説向上の会企画作品】
一層ボロボロになってしまった廃墟



美しさだけが変わらずに・・・・・・





「蓮さん、廃墟から落ちてきたモノがだいぶ散乱してる事ですし、ちょっと片付けませんか?廃墟には私達たくさん助けられましたし。」




「そうだな、だいぶ端の方まで崩れてきたしな。」



瀬羅の発案によって、遠くまで散らばってきたものを片付け始める。



片付けている途中、ちょくちょく廃墟を見上げた。コケの数も増えたし、随分と錆びも酷くなった。




いつ崩れてしまってもおかしくない状況下にあった。



瀬羅もまたそれを感じ取っているのか、時々寂しげに廃墟を見上げている。





「ずっと此処にあってほしいよな・・・・。」



先に言葉を発したのは俺で。


廃墟を見上げていた瀬羅はこちらを振り返って言った。



「そうですね・・。でも随分長い間耐えてきて・・・そろそろかもしれませんね・・・。」



廃墟が無くなってしまうことを考えると


前向きになってきた気持ちが沈んだ。




「とりあえず、だいぶ片付け終わりましたね。」


二人並んで廃墟の正面に立った。
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