ふちどられたミライの中で【ケータイ小説向上の会企画作品】
それなりに歩いたと思うがどこかへ出そうな感じはしない。上を見上げても汚い雲がただただ遠く感じるだけ。


何処へ繋がっている?


この先に何がある?



何も無いなら引き返そうか。もう飛び降りでいいや。


どうせ最初から自由を与えてくれるつもりなんて無いんだろう。ま、むしろ決まっていて楽だな。残された死に方はそれだけ・・・・。



だが・・・、


もう少し進んでみようか。何時だって引き返せるさ。時間ならいくらでもあるんだから。



進んでみよう。


行き止まりなら立ち止まってしまえばいい。そうして引き返せばそれで良い。



とりあえず歩けば何かに出会えるかもしれない。死に際の出会いってのもカッコイイかもしれないし。



それが例え人じゃなくても、動物じゃなくても良い。



何かに出会えるような、気がした。




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