横顔だけじゃ、足りなくて
あれ…
おかしいや…
先輩、まだかな…
気づけば大粒の雨が降り出し、体が冷えてきた。
辺りは日が沈み、暗くなり始めていた。
あれから何時間が経ったかな…
約束、忘れちゃった?
いや、でも先輩は来てくれるはず…
和奏さんと話、ちゃんと出来たかな?
お互いの気持ちをしっかり伝えられたかな?
先輩、優しいから…
ダメだ…
体がふらふらする…
『真彩、おい真彩!』
誰かの声がする…