横顔だけじゃ、足りなくて
外は変わらず雨が降っていた。
ところどころに水溜りが出来ていて歩きにくい…
『今日雨だし、ずっと筋トレしてたんだよ』
「雨だからしかたないよ!
ちゃんと鍛えてレギュラー取ってよね?」
すぐ隣の那雲を見上げて話す。
小学校までは私の方が背が高かったのに、いつの間にか那雲を見上げていた。
那雲の隣は居心地が良くてすごく落ち着く。
笑わせてくれるし、軽い言い合いも出来るし、気を使わなくてすむ。
『おう、絶対に取ってやる!』
部活に燃える那雲を見ていると、こっちまで熱くなる!
でも勉強は苦手だから、そこは私が支えてあげている。