横顔だけじゃ、足りなくて

⇒夏休みに



あれから毎日、また先輩と笑い会える日が続いている。


一学期末の期末テストをなんとか乗り越え、那雲も今回は赤点を阻止することができた。


そして、昨日から夏休みに入った。


自分の部屋でエアコンの冷房にあたりながら一人、空白の多いスケジュール帳をみつめる。


千加も那雲も部活があるから、なかなか遊びには行けない…


彗くんは夏休みはほとんど、バイトバイトの毎日みたい…


とりあえず、課題をやろうとプリントに目を通すがやる気が起きない。


外は暑いしできるなら出たくない。




「暇だなー…」




こんなに夏休みって暇だったっけ?


なんかこう…

楽しいことがいっぱいで、遊んでばっかりなイメージしてたんだけどなー


みんな部活だし、何ならバイトでもするべきだったかな。




『まーい!いるかー?』




外から聴こえる那雲の声


えっ!?


今って部活時間じゃないの?


急いで階段を降りて玄関の扉を開いた。




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