横顔だけじゃ、足りなくて



夏といえば、スイカに海にプール…


そして、蝉がうるさい季節であり虫が多い。


夏は暑いけど、楽しい事がたくさんありそうでわくわくするのが夏休み!


暑い夏を思い浮かべながらスイカを食べていると、インターフォンが鳴った。


那雲が面倒くさそうに玄関に行き、誰かと話しながらリビングへと戻ってきた。


ドアから顔を出したのは赤石くんだ!




『夏奈さん、今日も美しいっす!』


「そう?ありがとねー!」



夏奈さんは既に知り合いなのか!


そりゃ、那雲と同じサッカー部だからね




『あれ?日比野さんも!』


「うん」


『そういえば二人って仲いいよね!』


『真彩とは幼なじみ。
言ってなかったか?』


『あぁ!
それで仲が良いのか!』



那雲の言葉に何度も頷き、私の向いに腰を下ろした。


初めて見る私服姿…


Tシャツに七分丈のズボンという、至ってシンプルな服装


それがまた良く似合ってる。




「あっ、逹奇スイカ食べる前にちゃんと手洗いなよ?」


『じゃぁ、洗面所借ります』




たつき ?


赤石くんの下の名前ってそういえば知らなかった。


夏奈さんが下の名前で呼ぶという事は、けっこう親しい仲なんだ!


戻ってきた赤石くんは『いただきます!』とスイカを一口食べた。


するとすぐにより笑顔になった


よほど美味しいのだろう。


那雲はそれを見て一口かじった。




『逹奇、課題やってる?』


『いや?全く!』


『お前絶対最後に一気にやるタイプだろ』




二人の会話にニコニコしながらスイカを食べている夏奈さん


いったい、お母さん達はどんな青春時代を送ったのかな?




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