横顔だけじゃ、足りなくて
・*episode 5.
⇒好きの気持ち
彗くんと付き合って一ヶ月が経ち、夏休みが開けて二学期が始まった。
夏休みは彗くんがバイトの毎日の中、貴重な休日に会ってくれた。
時には、バイトの疲れで彗くんが寝てしまう事もあった。
肩に寄りかかって寝る彗くんの寝顔がまた可愛くて…
だめだ。ニヤけてしまう!
『真彩、ニヤニヤすんな』
「ムッ!」
那雲とは、あれ以来ぎこちない会話が…全くない!
彗くんと付き合った事を伝えると、那雲は笑顔で祝福してくれた。
私が「あの時!」って、言おうとしたら口を塞がれた。
いつから那雲はカッコよくなったのかな?
『そうだ、真彩アレ持ってる?』
「アレって?」
『鶴』
あぁ!
財布の中から那雲の鶴を取り出した。
『開けてみろよ』
「…うん」
慎重に鶴を開いていく…