横顔だけじゃ、足りなくて



-彗 side-


近くのカフェに入り、さっそくパフェを頬張る真彩ちゃん。


大きく口を開けて食べる姿もまた可愛い…


付き合って一ヶ月経ったけど、なかなか夏休みは会えなかった。


会って気づいたら寝てしまったり…

ほんと真彩ちゃんには申し訳ない事をした。


だから今日は真彩ちゃんをたくさん笑顔にしたい。




『美味しい?』




パフェを食べて幸せそうにする真彩ちゃんに聞いてみる。


小柄なんだけど、しっかり者で

お人好しで甘いもの好きで正直者な真彩ちゃん




「うん!
彗くんも!
ほら、口開けて」




スプーンに一口分を取って、俺の口元に運んでくる。


恥ずかしくて一瞬だけ大きく口を開けた瞬間に、口に入ってきた生クリームにアイス…


生クリームが甘くて、アイスがひんやりして…




『美味しい…』


「ねっ!?」




そう言って笑う真彩ちゃん。


甘いものを食べると口数が増えるのかな?


こうやって真彩ちゃんを近くで見られているのも、全部那雲くんのおかげだ。




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