横顔だけじゃ、足りなくて
黒いソファに二人で身を寄せて座り、オーロラの写真集をパラパラめくる…
色とりどりのグラデーションが広がっていて、写真を撮った人が羨ましくてならない。
『オーロラ、いつか二人で見れたらいいね?』
「見れたら…じゃなくて、見よ?」
『うん、そうだね!』
顔を寄せあって笑い合う。
この時間が楽しくて、嬉しくて…
ページをめくる時に触れ合う指で、またドキドキするんだ。
付き合っていても、まだ私は彗くんに恋をし続けてる。
今は隣に居てくれるだけで、すごく幸せに感じるんだ。
『ねっ、夕焼けとかあるよ!』
オーロラの写真集を見終わってしまう時、彗くんが空の写真集を見つけた。