横顔だけじゃ、足りなくて
まさかの三年生!?
もうそろそろギブアップです…
すると那雲が廊下側の窓から身を乗り出した。
『剛先輩!!』
どうやら那雲の方はしっかりいたようだ。
剛先輩らしき人ともう1人女の人がこっちに近づいて来たけれど、後1人はつまらなそうに一瞬こっちを見た。
ん?
んん?
あの横顔…
間違いない!!
「なになに!
剛の後輩くん?」
『あぁ、那雲だよ』
『剛先輩って意外と進学コースなんすね』
那雲はヘラヘラしながら先輩に失礼な事をサラッと言ってしまう。
そこをすかさず、先輩は那雲の頭を軽く叩いた。
ちょっとしたコントみたいにも思える。
「君、面白いね!
私は剛の彼女、果歩!
そこの二人もよろしくねー」
果歩さんは私と千加を交互に見てにっこり笑った。
ショートヘアの髪が良く似合っていて、いかにも活発そうな印象。
私達も名前を言って一礼した。
果歩さんに尋ねてみようかなぁ…