横顔だけじゃ、足りなくて
-彗 side-
真彩ちゃんが当番の中、校舎で涼もうと廊下を歩く…
すると保健室のベッドに座っている和奏を見つけた。
コンコンと一応、開いてあるドアをノックして入る。
「彗…」
『久しぶり。
最近どう?』
和奏の前に立ち、窓の柱に持たれる。
俯き黙ってしまった和奏…
やっぱり、上手くいってないのか。
昨日、偶然和奏の名前を見つけた。
お昼は食べたオムそばは和奏のクラスの模擬店だったんだ。
当番表には和奏の名前があったが、2日とも斜線になっていた。
『和奏、それ…』
和奏の左手首には切り傷がいくつもあった…
咄嗟に隠した和奏はぎゅっと左手首を握った。
なんで…