横顔だけじゃ、足りなくて
かき氷がだんだん暑さで溶けていく…
私に背を向けた彗くんは、小さな声でこう言った。
『和奏に会った』と。
別に会うくらいなら全然かまわない。
けど、どうして元気がないの?
『学校…やめるって。』
「どうし…『あいつ、泣いてた…』
そう途切れ途切れで、話してくれた。
和奏さんがクラスの子と馴染めていないこと。
手首に切り傷が何本もあったこと。
学校には来ているが、保健室登校していたこと。
『俺が…側に居たら、こんなこと起きなかったのかな…』
彗くんが和奏さんの側に…