横顔だけじゃ、足りなくて
お昼休みになり、ご飯を早々と食べた那雲は教室を出たきり帰ってこない。
『真彩ちゃん、朝どうした?』
「うーん、ちょっと色々あってね…」
心配そうにみつめてくる逹奇くん…
いっぱい泣いて腫れている目を見て、眉を潜めた逹奇くん。
きっと、逹奇くんには隠し事とか出来ないタイプだろうなー。
すぐに気付かれそうだけど、逹奇くん自身は絶対に嘘が付けないタイプだと思う。
「大丈夫、大丈夫!
ちょっと、彗くんと色々あっただけ」
『そういう時期かぁ…
俺なんて軽い喧嘩ばっかりだよ』
そう笑った逹奇くん。
軽い口喧嘩が出来る距離かぁ…
私はいったん距離を置いている状態か。