横顔だけじゃ、足りなくて
-那雲 side-
気持ちが浮かないまま保健室に足を運ぶと、そこにはもう和奏の姿がなかった。
本当に大丈夫なのかよ…
『あ〜!モヤモヤする!!』
なんでこうなんだよ!
でも…
和奏は頑張って自分を変えようとしたんだよな。
なら、それを応援するのが普通か。
あいつが決めた事だから、仕方がないかもしれない。
一瞬、和奏に心が揺れた事は事実だった。
辛気臭い自分にイライラする!
「なーぐも!」
ハッと顔を上げて声のする方を見ると、保健室のドアから顔を見せた…
『和奏…』