横顔だけじゃ、足りなくて



ずっと傍にいたい。


離れたくない。


何処にも行かないでほしい。


これが“好き”ってことなんだ。




「何処にも行かないで…」


『うん』


「ずっと傍にいて…」


『うん。
ずっと傍にいるから。』



優しい声…


彗くんが好き。


会えなかった数日間、すごくすごく悲しかったし、もう会えないのかとも思ってしまった。


でもね、信じてたんだ。


きっと来てくれるって。




「寂しかった。」


『ごめん』


「もう、会えないって考えたら恐かった。」





すると彗くんが両手で私をぎゅっと抱きしめてきた。





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