横顔だけじゃ、足りなくて
小さなテーブルを挟んで向かい合う…
上手く那雲を見ることが出来ずに、下を向いてしまう…
「那雲、レギュラー入り…してたんでしょ?」
『…』
「ねぇ…」
どうして何も応えてくれないの?
那雲は下を向いたまま、沈黙が続いてしまった。
あんなにも応援してたのに…
『言えなかった。
その頃、真彩アイツとの距離が広がって、縮めて…付き合った時だったから』
やっぱり…
私に気を使ったんだ。
幼なじみなんだから、気なんて必要ないのに。
いや、私が気を使わせたんだ。
『アイツの事で落ち込んで、やっと付き合えて幸せそうに笑ってる真彩に、言える隙なんてなかったんだよ』
「ごめん…」