横顔だけじゃ、足りなくて
久しぶりに那雲と話せて、気持ちが落ち着いた。
これからもいっぱい笑っていてほしい。
「ねえ、和奏さんとはどう?」
『は?』
「いや、ちょっと気になってて」
告白されてもひたすら振り続けてきた那雲を私は知ってる。
今まで、那雲の口からは聞かなかったけどね。
放課後にたまたま見かけたことが何度かあった。
『ほっとけない感じはする…』
「ふふっ、和奏さん那雲に合うと思うよ!」
『お前なぁー』
呆れた顔で私を見下ろす。
うん。
那雲なら大丈夫だよ。
きっと上手くいく。
和奏さんに那雲の笑顔をいっぱい向けてあげてよ。
那雲の笑顔に和奏さん救われた気がするから。