横顔だけじゃ、足りなくて


あれから時間が経ち、今は公園のバスケットゴールにシュート練習をする那雲。


何も出来ない私はシュートをミスしたボールを拾う役…




《ガコンッ》




『わー!
またあのお兄ちゃんシュート外してるー!』

「ほんとだー!」




小さな子…小学校低学年かな?

二人が那雲を見てケラケラ笑う…

その二人はブランコに楽しく乗っている。




『うるせーよ!』


「那雲、そんなこと言ったらダメだよ?
だってまだ一本も決まってないもん」




拾ったボールを渡すと、腹が立ったのか片手でゴールへとぶん投げた!


が…



《ガコン…》




「えっ!?ウソ!?」




ボールはゴールラインに当たってゴールネットへと入った…



『マジかよ!
俺、本番こうするわ』




そうケラケラ笑うと、さっきの小さな二人の子から『「すごーい」』との声が。


女の子はブランコを止めて手を叩いていた。




『どーだ!
ちびっ子、スゲーだろ?
カッコイイだろー☆』



調子に乗った那雲に男の子がとどめを刺す…




『俺の兄ちゃんの方がカッコイイし!
そんな変なシュートしないよ?
もっとカッコイイの!』


『オイ、ちびっ子お世辞という言葉を教えてやろーか?』




那雲がポキポキと指を鳴らす…


あっ、やばい…


目がギラギラしてる






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