横顔だけじゃ、足りなくて
とりあえず那雲を止めて、少し休ませてから練習を再開させた。
小さな子達は5時ということで、那雲に一言『「頑張れ」』と言葉を残して帰ってしまった。
那雲は『おう』と返事を返した。
それからはシュート練習を真剣に行っていた。
『なぁー、真彩』
「ん?」
『俺、バスケ向いてねーよな』
那雲は諦めたのか、地面に寝転がってしまった。
落ち込んだ…かな。
そりゃ、バスケは遊びでとか体育でぐらいでしかやってなかったよね。
でも…
「諦めないでよ…」
『…』
「弱気な那雲は嫌い。
諦める那雲はもっと嫌い。」
バスケットボールを拾って、じっと見つめた。
このまま諦めちゃったらどうしよう…