横顔だけじゃ、足りなくて
-彗 side-
隣にいる真彩ちゃんに変なこと聞いてしまった…
戸惑いからしてあの子も俺と同じ種目に出るのだろう。
戻れるなら時間が戻ってほしい…
今すぐ、さっきの質問を取り消したい。
『ごめん、応援したい方でいいよ』
「いや…、バスケしてる先輩が見たいので」
頬を赤らめた真彩ちゃん…
ほんと可愛い…
背が小さくて、小顔で、目がぱっちり二重で…
真正面を見るのが恥ずかしくて、ついつい隣に座らせてしまう。
横顔を見るので精一杯…
真彩ちゃんが好きなんだ。
だから…もう和奏(わかな)には諦めてもらう。
-彗 side end-