横顔だけじゃ、足りなくて
左手でボールを上げて右手を横に降って打った。
ボールはゆっくり回転しネットを超えて、相手コートへ入った!
すると、相手の三年生がお見合いしてしまいサービスが決まった。
「き、決まった!?」
口をポカーンと開けた私に千加たちが歩み寄ってきた。
ナイスナイス!
そう言ってハイタッチを交わすも、次のサービスは入るも返されてしまい点数は途切れてしまった。
結局、見せ場はアレだけで終わってしまい一回戦敗退。
『真彩、1回もボール綺麗に返らなかったな』
「うっ…でもサービス1回決めたもん!」
『1回だけな!』
隣でケラケラ笑う那雲。
那雲は隣のコートでこれから試合。
バレーボールが終わってしまい、千加と果歩先輩と那雲の応援へ
「那雲くん頑張ってよ!」
『あざす!』
「那雲ファイト!」
『おう!』
果歩先輩と千加が那雲にエールを送る。
二回戦の相手は二年生…
「那雲、頑張って!」
『あぁ、シュート決めてくる!』
一緒にバスケの練習をしたのは一度だけだけど、決まって少しだけバスケの練習を一人でしていたのは知ってる。
結局、夏奈さんに教わったみたいだけどね。
多分、那雲にもバスケの才能あるかもしれない。