横顔だけじゃ、足りなくて
点数は27対23と接戦…
ほんの少しのリードを保っている。
那雲はボールにはよく触れているが、肝心なシュートがあまり入らない。
「ちょっとごめん!
私イッチーの試合観てくるわ」
「りょーかい!」
サッカーも試合始まっているのか。
千加が隣から居なくなったので、果歩先輩が間を詰める。
小声で「そこ!?」「あ〜今!」って言って点数が入れば喜び、外れれば「ドンマイドンマイ次!」と応援していた。
こんなに真剣にバスケを見ているのは初めてだ。
ボールを床につく音が床に響く…
那雲がボールを手にすると、勢い良く走り三人を交わしていく…