横顔だけじゃ、足りなくて



お昼休憩に入り、今日は先輩たちと一緒に食事をとっている。


天気が良いので外で食べようと言い出した果歩先輩の提案に乗り、グラウンドが見える木下にいる。


幸い風が強くないので、砂が飛んでくることはなかった。



『那雲、次は容赦しないぞ?』


『剛先輩、それはこっちのセリフっすよ!』




新間先輩と那雲との間に火花が散っている…


男子って割とバスケ出来るイメージがあるんだけどなぁ…


どっちかというと、新間先輩の方は何でもスポーツが出来そうだ。


反対に那雲はサッカーにしか興味が沸かず、他の種目の体育はつまんなさそうにやっていたからね。




「那雲くん、剛を倒しちゃえ!」


『おいおい!
果歩は俺の応援しろよ』


「えー?
どうしよっかなぁー?♪」




楽しそうに笑みを浮かべる果歩先輩を見て、少し羨ましかった。


好きな人に、少し意地悪な事言って困らせたり…

いつかしてみたい…




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